
―日本のワームシーンを楽しくする。
せっかち釣り師のせっかちリグ登場
ついに解禁!心臓リグ・パーフェクトマニュアル
◎横に流れる新型リグ、心臓リグってなんだ!?
今回紹介するのは日本一せっかちな釣り師かもしれない私が考えた、「既存ルアーを超越する水平スライドルアー」の真髄です。
●「カッコエエ…」心臓リグとの出会い編
ある夏の日中シーバスを釣りに行った私は、スレきった何匹かの見えシーバスに出会いました。ところが彼らは身を隠して何を試しても、大小ミノー、ワームすらも食わないのです。持っていたすべてのルアーが出尽くしたそのとき、4インチのスティックベイトとチューブワーム用のヘッドが私の目に映ったのでした。「コレだ!!」私は半分無意識にスティックベイトの体内にジグヘッドを挿入してみました。「カッコエエ…」その鉛はスティックベイトの内臓のようなシルエットを作り、アイがワームの真上から出ているのです。「でもへんな回転するんヤロなぁ。」と思いつつキャスト。案の定ルアーは大きな軌跡を描いてスパイラルフォールし…と思った瞬間!!そこにいたシーバスが一斉に襲ってきたのです。「えっ?」ルアーの動きもわからないままファイトをし、その場で40cm前後のシーバスを4匹釣ったところでそのワームの寿命が尽きたのでした。このとき興奮気味の頭の中で「コイツは心臓リグやな」とダッサイ名前を考えてしまったことが今も悔やまれるところです。
家に帰り、いくつかのワームで同じリグを試した結果、どうやらワームはソリッドのほうがチューブよりスローに、大きくダートし、かつ素材は硬めのほうがすべるようなスライドアクションを演出できるということがわかりました。またそのリグに適したワームとして、平らなスティックベイトがよいという結論に達したのでした。

◎心臓リグの作り方
●フック剥き出しジグヘッドリグ
作り方はいくつかあるのですが、もっともオーソドックスなスタイルでよく動くタイプを紹介しましょう。
MARS SIN-ZO bait4インチに、がまかつ製チューブワームヘッド「スクイッド25の1/16oz」を埋め込むリグ。上の写真のような位置にラインアイがくるようにセットしてやるとよいでしょう。
注意するのは刺し方。「まっすぐ刺すこと」と「丁寧に刺すこと」これが重要なのです。曲がれば曲がるほどルアーの回転半径が小さくなってしまい、糸ヨレがおきやすくなります。先に頭に穴を通しておくとよいでしょう。
このジグヘッドを選んだ理由はについて少しお話ししますと、まず頭(ラインアイより上)の部分がちょうどよい、というのがあり、さらにこのジグヘッドはヘッド形状が平行で挿入しやすいのです。また重量配分にしてもちょうどよく、スローに水平移動してくれます。
●ウィードガード・リグ
詳細はいつかどこかの誌面にて。
●ハードルアー化
このリグは刺すのが面倒なのと、ニジマスなどの追い食いタイプの魚が掛からないので、現在同アクションのハードルアーを製作中です。テストでは管理釣り場のマスやバスでスゴイことになって、かなりのニヤケようです。発表をお楽しみに。
●水平移動が効く理由
なぜこのルアーの動きが釣れるのか、それは水平の動きにあります。冒頭のように水中の生き物を観察している人間にはわかることで、垂直にフォールする生物は一部の無脊椎動物だけなのです。無脊椎動物のアクションが特に効くのは、カサゴやチヌ、一部のバス、シーバスなどの居着きの魚ばかりです。ところが回遊性の魚には水平方向の動きが断然効きます。これは、「魚という水平移動するエサ」を追うのが、彼らの生活そのものだからです。こういった魚を狙うのに、既存のルアーやリグではただリトリーブするという方法をとるしか、水平移動させることはできません。ところが心臓リグは巻くのをやめても水平移動してくれるのです。
◎心臓リグ変幻自在
●基本的な使い方
・フォーリング:フリーで落とすと大きく円を描くスパイラルか、もしくはバランスが良かった場合ゆらゆらスウィングしながら斜めに落ちていきます。このときのアタリは糸に出るので注意が必要。落としながら時々糸を張るのがわかりやすい。ストンと落ちるのは重心が頭に寄っていることが原因。このタイプを作ってしまったら、糸を張ってカーブフォールさせた方が面白いでしょう。
・トゥイッチ:他のジグヘッドリグと違うのは、リールをあまり巻かないでも、糸を「張って、緩めて」をくりかえすだけで広範囲が探れることです。これなら一ヶ所でクルクルと長い時間泳がせることができます。チューブワームより回転半径が大きいのでベイトがエビならチューブ、魚ならこのリグと使い分けると効果的。またリトリーブ中に大き目のトゥイッチをすると左右にダートします。
・シェイク:小さなシェイクで引きずると、横にスライドしながらプルプル震えます。完全に死にかけの魚のような動きです。さして楽しい釣りではないので私はしません。
●ジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!
小魚を追ってボイルしている魚を効率よく釣るのに、心臓リグは威力を発揮します。コレはかなり楽しい技なので、オススメですよ。まず、バズベイトの要領で竿を立てて水面近くに引き出し、竿でピョコッとあおる。水面から思わぬ方向に飛び出して思わぬ方向に潜っていくのがわかるはずです。コレの連続がボイルの横でポーンポーンと起きると… 「釣りってなんて面白いんだろう!!」という瞬間を実感してもらえると思います。
●え?横の壁に当ててプルルン♪
このルアーはアイがずれると回転してしまいます。ところがこの回転を上手く利用すると、壁沿いをつつく魚のようなアクションができてしまうのです。まるで奥村哲史プロの「ビュンビュンミノー」のスロー版。こっちはスピードこそないですが、壁に当たってプルルンと震えるさまは、相当イイ線いってますよ。また、壁や石に当てても、「音がない」のがスゴイ。
●流れに逆らう
平たいワームでこのリグをすると、弱い流れなら、このリグは流れに逆らうような向きで沈みます。この仕組みは、ルアーを見ていただいたらわかるかもしれませんが、重心がやや前傾を保つのでルアーの底のフラット面が水に乗るような形で受け流しているのです。